晴天の霹靂

自分が癌になるなんて思ってもみなかった人間が、初めて癌になって知ったことを色々書き留める日記。誰のためでもない、自分のための備忘録

半年検査

 手術から半年という事で検査をしました。

 

検査内容は

・血液検査

・エコー

・CT

 

…しかし

 

検査の予約をした頃と大きく環境が変わりました。

 

まず病院の入口で検温

熱が無い事を確認して入ると手指の消毒

(しかし機械で出てくるはずの消毒液が出てこなかった。2、3回チャレンジしたけど出ないので諦めて進む)

 

診察受付機(タッチパネル)で「あれ…もし感染するとしたらココじゃね?」と思い

診察受付後持参している消毒液で手指消毒

 

本日は検査のみなので検査室へ直行

 

血液検査を待つソファも1人おきにしか座れないようになってます。

 

血液検査のところもビニールカーテンやアクリル板

 

そして次にエコー

 

エコーだけは検査技師さんではなく主治医の先生が行います。

 

私が朝一番の検査だと思っていたけど私の前に呼ばれている人が。

それはいい。

先生の声があまり…機嫌よくなさげ…?

うわぁ。久々なのにまたテンパってるのかなぁ…?

 

と思いながら待っていると呼ばれました。

 

 

久々に先生の顔見たけど…前髪こんなに短かったっけ?(顔半分マスクで隠れてるし目元しか見えない)

 

エコーを終えた時「クリームまだ残ってる?」と聞かれ、恐る恐る

「ケチって使ってたのでまだ2本残ってます…」と言ったら

「多めに出したからそれはいいよ。赤くなってる部分に刷り込むように塗ってね」

と言われる

 

…え?これって固くなった部分を揉みほぐすためじゃなかったの!?

 

思わず聞いてしまったら

 

「赤くなってる全体に刷り込むような感じで塗ってください」

…もしかして放射線治療で皮膚の色が変わってるのを治すためのクリームだったの?(解ってなかった。そして先生も今までこんなに丁寧に説明してなかった)

 

そして聞きたかったもう一つ。

 

「あのぅ…もしかして私は新型コロナに罹患したら…アウトですか?」

と聞くと

「どうして?」

と聞き返される

しかも目力強い状態でまっすぐ見てくる(今まで診察室で目があった事一度しかないぞ)

 

 

岡江久美子さん…私と治療スケジュール一緒なんですよ。だから…」

と言うと

 

「彼女はたまたまです。皆、コロナにかかっても重症化するとは限らないし、無症状の人、軽症で済む人、重症化する人、それぞれです。癌患者が一概に重症化するとは限りません」

 

「でも亡くなった時、免疫力が落ちてるからとか言ってませんでしたか?」

と言うと

 

「免疫力なんて、数値の無いものです。血液検査の結果とかだったら数値が出るけど、免疫力なんて数値がありません」

 

…確かに。

 

それでも

「でも(乳がんは)基礎疾患じゃないんですか?基礎疾患のある人は重篤化しやすいって…」

と言いかけている途中で

 

「感染リスクなら僕の方が高いです」

 

…ん?やや逆ギレ気味?

もしかして同じような事、何人にも聞かれてちょっとイラついてる?

 

 

「今だって三密だし」

(エコー検査室内での会話です)

 

先生の言葉に思わず周囲をぐるりと見渡し・・・・

 

「…ほんとだぁ」

超、間抜けな声を出してしまいました

 

確かに三密かもしれない。

 

(しかし、言い訳するなら私は先生の前の椅子には座らずに斜め前の位置のベッドの端に座ってたんだぞ。ソーシャルディスタンスに気を使ってるぞ)

 

 

 

「ナイトクラブへ行った人が罹ってるっていうけど、全員かかってるワケじゃないでしょ?

出来るのは手洗い、うがいの予防です。皆一緒です」

 

…つまり有効治療薬が無い事は皆、一緒だから予防しかないって事やね

 

放射線治療、まだやってたっけ?」

と聞かれ思わず

 

「違うよ!」

とタメ口が出てしまった…

 

そして再び

「誰が重症化するか、なんて解りません」

と言われたので

 

「つまり皆、命を掛けたロシアンルーレットやってる、って事ですね」

と言ってしまいました。

 

しかし何故かここで笑顔気味になる先生

 

…先生の笑いのツボとお怒り(?)のツボが解らないよ

 

とりあえず納得。

 

そしてコロナの影響で病院へ来る人が減っているお蔭か、やはり先生は精神的に余裕があるらしく、目は合うし、説明も少し詳しくしてくれるし

 

…やっぱり先生は笑っていてくれる方が安心しますね