晴天の霹靂

自分が癌になるなんて思ってもみなかった人間が、初めて癌になって知ったことを色々書き留める日記。誰のためでもない、自分のための備忘録

入院前日~入院当日

有給が勿体ないので入院前日まで働いていました(入院の翌日が手術だからね)

なので一応最後の日は周囲と上司にご挨拶

何故かお菓子をくれるデスクの人(笑)

 

乳がんだ、と公表してひとつ良かった事は

「実は私の母も乳がんで…」とか

「父が癌で抗がん剤治療してるから辛さは解ります」とか

中には

「実は私も○年前に乳がんで現在も薬飲んでます」

という人も。

 

これは公表しなかったら皆、教えてくれなかっただろうなぁ…

 

特に私も乳がんです、と教えてくれた人には色々教えていただきたい、とメアド交換

 

しかしず~っと激務だったので疲れて、帰宅してすぐに入院準備出来ず。

 

夕飯を食べて疲れてうとうとしてる間に真夜中になってしまい、慌てて荷造り

 

病院から指定されたものは

・手術時に着用する尿漏れパッドと尿取りパンツ

・バスタオル

ティッシュ

これだけは別にして紙袋に用意

 

それ以外にもパジャマやタオル、洗面用具やスリッパなどを何とか詰める

時計を見ればもう夜中の3時(丑三つ時やん)

 

仕方がないのでお風呂は朝入ろう

 

とてつもなく寝不足だけど、入院したら昼寝出来るでしょう

 

この目論見が外れるとは思いもせず

 

 

そして翌日

9:30までに来てください、という指示に従い病院到着(家から歩いて行ける距離の病院だから近くて便利)

 

入院手続きをし(高額医療費手続きも先に済ませました)外来受付で待っていると病棟看護士さんが呼びに来て病棟へ

ここで言われたのが

「由良さんが入る病室なのですが、まだ退院患者さんが手続きしてない(午後退院)なので仮にこの部屋に入っていてください」

と言われ6人部屋の窓際へ

 

とりあえずパジャマに着替え、渡された入院のしおりを読む

 

…しかし6人部屋って…煩い。

 

耳の遠いお年寄りに話しかける看護士の声のデカさ

独り言の多いお年寄り

 

仮の部屋とはいえ、安静って環境とは遠そうだなぁ…でもトイレに近いのが唯一の利点かも

 

なんぞと思いながら、仮の部屋だからベットに横になるわけにもいかず、入院のしおりをペラペラ見ていると先生がやってくる

 

横にもならず座っている私を見て少し驚いた表情だったので

「ここ、仮の部屋らしいです」というと

「今から検査行ける?」

先生に連れられ、階段を下りて検査室に行くと、初めて病院の裏側を少し見た気持ちに(病院内の移動を階段でする事ってあんまり無いもんね)

 

もう一度エコーで腫瘍を確認し、明日の手術に備え油性ペンでマーキングのポイントを胸に書かれる

 

その時に素朴な疑問を質問

「…そういえば私の癌って、ステージいくつなんですか?」

「2ですよ」

「あと、この前検査でとったリンパ節って、体内でまた復元とかするんですか?」

「しないですよ。一度とったものはもう、それっきりです。トカゲの尻尾みたいに復活するのは肝臓だけです」

 

…そうなんだ。知らなかった~

 

そして、気になっていたセンチネルリンパ節検査の結果

(ここに転移していると、リンパ節廓清となります)

 

この後家族とともに手術前の説明の時に言う、とも言っていたけどやっぱり気になる…

 

聞いてみたら

 

「リンパ節に転移は見られませんでしたよ」

 

…よかった…またひとつ安心した

 

やはりリンパ節廓清をすると腕が丸太のように太くなる、と聞いていたので(出来るなら)やりたくないなぁ…と思っていたのです。

 

検査を終えて、病室に戻るもやはり病室は煩く、そして仮のベッドだから横にもなれず、眠さに耐える(これが想定外だった。入院なんて暇で昼寝し放題だと思ってたのに)

 

ようやく、午後半ばになって「病室移動します」と言われ荷解きしていない荷物ごと移動

 

6人部屋と聞いていたけど、4人部屋(しかも他に人がいないから実質個室状態)へ!

ラッキー!

そして家族に病室を連絡し、ようやっと荷解きを終えてゆっくり出来る

(しかも6人部屋よりパーソナルスペースが広くてゆったり)

 

…静かだ。助かる。

と思ってたら師長さんがやってきて「6人部屋だと騒々しくて由良さんが気の毒だと思って」と言ってくれて大感謝。

 

そしてやってきた家族と「病棟の端の部屋だし、他の3人がいない4人部屋だし静かに過ごせてラッキーだね」と話しながら先生指定の時間になったので外来へ

 

先生の説明を聞いているけど、やっぱり前回は動揺していたので、今回も初めて聞く気持ちで真剣に聞く

 

…時々先生の視線を感じるのは何故だ

 

家族と共に説明を受け、同意書をいくつか手渡され、もう一度病室へ

 

同意書に色々署名、捺印し、看護士さんに渡し、明日の手術は13時ころ開始予定(前の手術の終了後のため大体の時間しか教えてもらえず)

家族に翌日その前に来てもらうようお願いして帰宅してもらう

 

夕飯を食べ、明日は食事抜きかぁ…と思いながらテレビを見て就寝(病院の消灯は21時!普段だったら夕飯食べてる頃だよ)

疲れのために熟睡したのでした