１週間後
病理生研の1週間後
検査結果を聞きに行きました。
腫瘍は…
２つあるうちの１つは良性
１つは悪性
やはり癌でした。
そしてもうひとつの全身転移については
無し
…良かった。本当に良かった。
しかし癌である事に変わりはない。
ここから先生との話し合い
「まず、腫瘍は２つありますが、１つは悪性ですが１つは良性です」
この時私は
腫瘍が２つあるなら、後顧の憂いを無くすためにも２つとも取ってしまえばよい、
と思っていました。
が
「２つとも取るなら胸は全摘になります。１つなら一部切除で済みます」
…え。でも、１つ残しておいたら、再発とか、そういう可能性は？
でも、全摘…
表面上は冷静を装っていましたが内心はグルグルしてました
「あの…良性が、悪性に変わる可能性は…？」
「それはありません」
…そうなんだ。
この時、心の中で迷っていました。
悪性に変わる可能性がないとはいえ、本当に腫瘍を抱えていて大丈夫…？
でも。全摘…命に関わるのならともかく、悪性に変わる事がないなら残しておいても良いのじゃない…？そうしたら一部摘出で済むし
悩んでいる私に先生は言いました
「手術前までに考えておいてください」
さらに、乳がんについての説明がありました。
・癌の悪性度
・ホルモン受容体の有無
・ＨＥＲ２タンパクの発現
先生は解りやすく、かみ砕いて説明してくれていたのですが、私自身が動揺していて
耳には入ってきてるけど、頭で今一つ理解できてない状態。
先生は「この本にも今言った事と同じことが書いてあります」と言って製薬会社が書いた本を渡してくれました
１ページ目には『乳がんと診断されたあなたへ』とありました
そして次の説明
「腫瘍が大きい場合は、手術前に先に化学療法等で腫瘍を小さくしてから手術する場合もあります。
由良さんはそこまで大きくないのでこのまま手術で取れるでしょう。
その前に、リンパ節に転移していないかの検査をします」
このリンパ説検査というのは、ＭＲＩ等では全身に転移してるかは検査しましたが、
乳房から一番最初に転移するならリンパ節への転移となります。
そのために一番最初に転移する
センチネルリンパ節というものを切除し、転移していないかを検査するのです。
もしこのセンチネルリンパ節に転移していたら
手術時に鎖骨のあたりのリンパ節も切除となります。
その場合は腋下リンパ節廓清となります
このセンチネルリンパ節生研のやり方の説明となりました
「乳首に注射して青い液体を入れ、その流れでリンパ節を見つけて、切り取ります。
そのリンパ節を検査し癌が転移していないか検査します」
…乳首に注射！？
聞いただけで痛そう。思わず聞いてしまいました
「あの…麻酔、するんですよね？」
「部分麻酔しますよ」
…ホッ
それと同時に色々な書類を取り出す先生
書類にはよくよく読むと怖いことが書いてある
いわく
１/○○の確率でショック状態に陥ります
1/○○○○の確率で死に至る可能性があります
…などなど。
よくある～…けどよく読むと怖い書類～
と思いながらつい、言ってしまいました
「ここ、病院なんだし何かあったらすぐに処置してもらえますよね？」
「その場合は僕が処置しますよ」
「じゃあ、大丈夫ですよ」
とサラサラっと署名
３日後にセンチネルリンパ節生研の予約
それと同時に手術日の予定も立てられました
「早ければ○日ですが…
その前に。この病院で手術する場合は僕が担当医になります。
他の病院が良ければ紹介状書きますよ」
…ん？
ここでやや少し不安になる。
この先生、自信ないの…？
しかし、他の病院を紹介してもらおうにも、他の病院は知らない
それに、他の病院に罹りなおせば検査からやり直し
手術までの日数が時間がかかってしまう
腫瘍を体に置いておきたくないよ～
なので
「この病院でお願いします」
その場合、入院、手術までの日程がかなり短い
お医者さんが次に言ったのは
「（入院までの）期間がだいぶ短いですが…職場の方は大丈夫ですか？パワハラとか」
…第一声にこれが出る、ということはきっと、パワハラが多いんだろうなぁ
「パワハラは解りませんが…私は自分の命が一番大事なのでお願いします」
（もしもパワハラ嫌がらせを受けても仕事は他にもあるけど、私の命は一つしかないからね。一番大事なのは私の命）
なので３日後に検査。そしてその時に入院、手術の日を決定としましょう、となりました。
帰宅後、とりあえず職場に一報
腫瘍が悪性だったこと（つまり癌です、と）
3日後にも検査のためにお休みを貰いたい事
そしてとりあえず貰った本を読むことにしたのでした
